ちいちゃんの昔話

装う

 
 
私に、ピアスを付けてみる気にさせたきっかけは、人の前で話す機会を作ってくださった人がいたから。
 
その時、洋服は何とか恥かしくない程度のがあった。
しかし、周りの人がショートカットの頭でイヤリングでも要るのではないかとやきもきした。
誰かがイヤリングを持って来て、私の身に付けてくれたのです。「よく似合う。」などと言ってもらった。
 
私は心の中で借り物のイヤリングを付けなければならない事。自分が持っていなかった事。すべて処分をしてしまったこと。
障害を抱えたというだけで、色々の事から目を伏せたり、諦めていた自分が情けなかった。おしゃれ(イヤリング)は、それぞれ考えも違う。
 
付けなければならないと言うわけでもない。でも、身に付けて綺麗と思うもの、
身に付けてみたいと思うものは身に付ければよいとも思った。
 
以前、私は諦めて頼むことも出来なかったが、身に付けて少しでも気持ちが華やぐのであれば付けたい。
 
ピアスであれば付けたままでよい。外出する度に、イヤリングを付けてと介助者に頼む必要がない。ピアスは頼まなくてすむ。この事は、心の負担が少なくてすんだ。
 
その当時、ちょっと心配しつつワクワクもしてた。
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小柴 千鶴

えがお株式会社代表取締役、NPO法人夢ハウス理事長。 27歳のとき進行性筋ジストロフィー発症との診断を受ける。 さまざまな困難を乗り越えながら「ITであれば障害者でも仕事ができる」と思いたち「小規模作業所夢ハウス」をスタート。

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