ちいちゃんの昔話

したたかに支えられて生きている。

 
先頃(6月8日)私は筋ジストロフィー症を抱えている上、もう1つ病気を患って、入院(23日間)腎臓癌で右側の腎臓を全部摘出した。
 
この様な入院中の介助の場合、世間一般、常識から言えば、身内が見るもの。
介護して当然という考えが主流だとう。
 
私は、身内に手術をすることは報告はしたが、私の口から「付き添って。」と言わなかった。
 
その代わり、大勢のボランティアの若い人(高校、大学)主婦、会社員、看護婦さんなどの人達が夜の寝返りをしてくださり、朝食、昼食、夕食、それぞれ都合の良い時間といっても、決して余った時間があるわけではない。
何百人もの人が支えてくださった。
 
私は心の中で、皆さまに何を返せるであろうかと、常々考えている。
言葉でも物でも返しつくせない程、沢山の助けを頂いて生きている。
 
その中、お礼の言葉「ありがとう。」と言って、「又、お世話になり、貴方の家の方に足を向けて寝れないです。」と言う。後で「周りで色々な面で支えているので、大勢過ぎて東西南北、その方角に向いても、誰かの方へ足を向けてしまうことになるね。」と大笑いしてしまう。
すると、誰かが、私に向かって「立って寝たら…」と言って笑った人もいた。
別の人は「あなたから、返してもらおうなどと思って助けに来ているのではない。」と言う。
 
 
 
したたかに支えられて生きている。
 
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小柴 千鶴

えがお株式会社代表取締役、NPO法人夢ハウス理事長。 27歳のとき進行性筋ジストロフィー発症との診断を受ける。 さまざまな困難を乗り越えながら「ITであれば障害者でも仕事ができる」と思いたち「小規模作業所夢ハウス」をスタート。

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