ちいちゃんのお仕事

わかってもらえてうれしい!

知人の市議会議員さんよりいただけたコメント
 
 
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今月、知人の難病患者の女性が書かれた本を読んだ。
著書は、「ある筋ジストロフィー女性患者の闘病記・・あたりまえを取り戻す」。
 
著者は、鳥取市内で株式会社とNPO法人を運営する小千鶴さんである。27歳で病気になったが、施設には入り在宅で暮らしたい、仕事がしたいという信念が、会社とNPOの運営につながっている。これまでも多くのボランティアとヘルパーの方が彼女を支えてきているが、彼女はそうした人たちとのかかわりのなかで、自らの体と生活を支えるために、自分の信念をつらぬいてきた。
 
本の表紙の一角に、2つの法人の運営は「夢ハウス」は10年目、「えがお」は9年目に入り、「何度も壁にぶつかり、その度に多くの人に助けてもらって、ここまでやつて来られました。健常者と障害者が互いに助け合いながら働ける、そんな会社を存続させるためにも、私の正念場はまだまだ続きます」と書かれている。
256ページの本(彼女が書いた色鉛筆による絵も含めて)を読み終えて、あらためてタイトルの「あたりまえを取り戻す」という彼女の生き方に対して、彼女にとって今となっては「あたりまえ」となったかも知れないと思った。
しかし、彼女にとってその時その時に必死で前に進もうとすると、行政や社会の現実が次つぎと壁(障害物)となるときも少なくなかった。彼女の当たり前の願いを実現したいと頑張る努力を台無しにするかのように、大きな岩となって立ちはだかる。時には深い谷間となって、超えるには時間がかかり、多くの人の理解に時間ががかかって、実現させていくその生きざまに対して、うまく表現できないが、健常者の私にとって、何か突き動かすもの、心打つものを強く感じた。
それは、何かとしばらく考えた。そして、やはり私自身の障害者を含めたさまざまな人間に対するある固定的な見方・考え方を根底から揺さぶるほどの衝撃であった。さらに、強く受けたその衝撃を噛み砕いて、さらに自分の目や耳の感性を変えていく、すなわち自分のものに消化する仕事を与えられた。それには時間がかかっても、取り組みが求めらているものだ。本のタイトルように特別のことではなく、「あたりまえ」にしていくために・・・。
 
 
この記事で、私は「しょうがいしゃ」を「障がい者」でなく、「障害者」と書きました。それは、この著書では「障害者」と使われているために、その表現にあわせました。あえて変えた表現にすると、著者の表現に対して、異を唱えていると受け止められると思ったからです。むしろ、今回は著者の表現をそのまま受け入れた方が、自然ではないかと判断したからです。ご理解いただきたいと思います。
 
 
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少しずつ動く
 
手足は動かぬが
 
最後まで歩む
 
納得いくまで歩む
 
 
長い道のり
 
 
 
 
  • 記事を書いたライター
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小柴 千鶴

えがお株式会社代表取締役、NPO法人夢ハウス理事長。 27歳のとき進行性筋ジストロフィー発症との診断を受ける。 さまざまな困難を乗り越えながら「ITであれば障害者でも仕事ができる」と思いたち「小規模作業所夢ハウス」をスタート。

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