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意思疎通の大切さ

私はヘルパーさんに朝の挨拶に始まり、帰り際に言う「ありがとう」のことばも含めてたくさんの言葉をしゃべっている。
心の隅では、申し訳ないと思うものの、相手の顔を見た瞬間、挨拶するのもためらいを覚え、口の中でぼそぼそと言うこともある。
相手に合わせる事へのストレスは大変なものがある。
普通の人からすればびっくりするほど日常生活の中でヘルパーに多くの説明、指示が必要のためにしゃべっている。

でもね、私が指示をすることに馴れ始めているとはいえ、朝の時間ぐらいは安心して、ゆったりした気持ちで新聞でも読ましてよ。
だって、私がテレビや新聞に目を向けていると、私の食事にも関わらず、ヘルパーさんの味で料理が出来上ってくる。
その味が、私の味覚に合っていればよいが、食卓に出されてきたものが辛かったり、水臭かったりして苦い経験をたくさんした。

何故、私に一言聞いてくれないの・・・「今日は何が食べたい・・・」「今日は私に任せてみてよ・・・」「私の・・・も結構おいしいのよ・・・」「心配せずにゆっくりしていて・・・」などと言って下さる人がいない。
確かに他人に合わせて食事を作ることは大変だと思う。
だからこそ、好みを聞き、少しでも好みに近づけ、「まあいけている・・・」「もうちょっとかな・・・」「こんなもんかな・・・」などと会話を交わし、互いに失敗しても笑い飛ばす。
「次回には直して」「直すから」と言える人間関係を築かなければいけないのではないか。

現在の状況を言えば、私は毎日入れ替わる大勢のヘルパーさんにそれぞれ何から何までしっかりと指示をする。
食事の味付けから、服のたたみ方、掃除の仕方、雑巾の置き場所、顔のふき方、歯ブラシの動かし方、冷蔵庫の中身の管理、野菜の収納方法、蛇口の開閉の確認、そこまで指示をしないとやってもらえないのと疑問を持つ人もいると思う。
でも、本当に現状は書いても書きれないほどの指示と説明をしないことには生活が成り立っていかないの。

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小柴 千鶴

えがお株式会社代表取締役、NPO法人夢ハウス理事長。 27歳のとき進行性筋ジストロフィー発症との診断を受ける。 さまざまな困難を乗り越えながら「ITであれば障害者でも仕事ができる」と思いたち「小規模作業所夢ハウス」をスタート。

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