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私、ぼけておれません

彼女も後ろを振り返りながら苦笑い。

その日、かなりのぼけが入っているらしく、その後も、献立に長芋をすりその中に卵を入れる。
味噌汁にネギとわかめを入れるようお願いしていたところ、しばらくすると、確認の意味もあり、「長いもにタマネギのきみだけ?」と私に対して問いかけてきた。

「タマネギ・・・???」

さっぱりわからず、ポカーンとするとともに答えようがなくこまってると、ヘルパーさんは長いもに卵、味噌汁にネギを入れることが頭の中で一緒になり「タマネギ」になって言葉としてでたらしい。

「まだまだ、ぼけるには早いわよ・・・私、だからおちおちぼけてられへん・・・」
その場の雰囲気はなごやか。

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小柴 千鶴

えがお株式会社代表取締役、NPO法人夢ハウス理事長。 27歳のとき進行性筋ジストロフィー発症との診断を受ける。 さまざまな困難を乗り越えながら「ITであれば障害者でも仕事ができる」と思いたち「小規模作業所夢ハウス」をスタート。

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